セントレア787見学会にての見聞考 [お仕事]
(787)
とにかく開発中の実験機の機内見学など滅多に経験できる事ではない。ましてや我がメシのタネとなっている複合材(ドライカーボンの方が通りがイイか知らん)のカタマリであるからして、その興味は尽きないのである。それでは撮ってもらったリクエストの幾つかについてオタク目線で見てみると…
先ずは操縦席、注目したいのは中央のディスプレイ画面、カーナビセンスでセントレアの平面図と自機の位置方位が表示されている。良く見ると誘導路の表記まで載っているゾ。Pさんにとって、これって便利極まり無いシロモノではないか、それともすでに常識の機能なのか。
(Display)
そして立ち並ぶ水タンク、こちらは壮観である。機体重心の位置変更などに利用されるシステムであるが「これぞ実験機」といった様子。
バルクヘッド、ンーっ断熱材を引っぺ剥がし、黒いそのお姿をズバリ拝見したいのココロ。またその手前には、尾翼から延びる例の外気データ計測用コーンを引っ張るチューブが巻き巻きされている。これって400feetも延ばすことができるとは…スゴイ。
(Tubing for tail cone)
客室窓、窓枠部分を含めても、その形状や取付方法は従来機と同じに見える。ただし枠の素材はアルミ鋳物から複合材に変わっているので、なにかミソがありそう…。
フィッティング類、こいつらは金属製だし、その取付けにはファスナが必須、複合材構造物にアナ開けるなんてモー酷い!のひとことだが致し方無しか。それにしてもシーラントの適用具合がイマイチか、何度か付け直した?ご苦労があったかも。
計測担当のエンジニア席、測定データを紙のチャートに出すなんぞ時代遅れ?とは思いませんよ。デジタルデータを眺めるよりは、ナンというかずっと安心感がありますから…。
とにかく撮り急ぎでセカセカと時間的制約も多い機内見学だったそうで、韋駄天T様も撮影にはタイヘン苦労した模様である。確かに複合材は多用されたけれども、その構造や組み立て方などはこれまでのヒコーキと大差ない印象を持つ。また計測員を同乗させて飛行データを取得するなどもこれまでのやり方だし、リスク覚悟のチャレンジは決してしない、堅実着実、地道だがオーソドックスな手法で確実に新型機を開発している様子であり、ある意味喜びを感じる。ヒコーキ作りってヤッパこれです。
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